まさに一生モノ。『Tricker's』バートンの魅力

本日は『Tricker's』のバートンを紹介します。

『Tricker's』がどんな靴で、どのようなコンセプトのもとで作られているのかについてを含め、まずは『Tricker's』の歴史を紹介します。

 

・『Tricker's』の歴史

1829年ジョセフ・トリッカー(Joseph Tricker)がイングランド最古の製靴業者であるトリッカーズ社を創業しました。

トリッカーズのカントリーブーツは初期にモデルチェンジを繰り返した後、現在も親しまれているデザインに落ち着きました。トリッカーズの防水性と履き心地、耐久性、実用性が、イングランドはもちろん、英国中の農民から信頼を勝ち取ったのも驚くに値しません。トリッカーズの重厚なブローグシューズ/ブーツも人気を博し、郊外でのウォーキングのみならずタウンユースにフィットする一方、ハンティングシューズとしても広く愛されました。また、1920年代には優雅なクラシックシューズのミュージアムカーフコレクションが登場し、地方だけでなく都市部の男性から絶大な支持を獲得しました。

 

英国最古の製靴業者であるトリッカーズにとって、2019年は創業190周年という大きな節目の年でした。1月28日にはノーサンプトンの工場にウェールズ公をお招きした上で、記念銘板の除幕式を行いました。1829年の創業以来、クオリティの高いシューズ/ブーツ作りに情熱を注ぐトリッカーズの理念に一切のぶれはありません。トリッカーズのフットウェアは最初から最後の工程まで、一貫してノーサンプトンの自社工場で作られています。時代と共に製法が変化しても、これまでトリッカーズの職人たちに受け継がれてきた製靴技術はかたくなに守り続けられています。190年の歳月を経た今もなお、トリッカーズのブーツとシューズは、その比類なきクオリティと履き心地、個性と独特な風合いが愛され続けています。

 

このように『Tricker's』には1829年の創業から受け継がれてきた伝統のある革靴メーカーだということがわかっていただけたと思います。

『Tricker's』は創業当時からベンチメイドという製法を行っています。ベンチメイドとは、通常1つの靴を作る際の工程を複数の職人が手分けして行うものを、ベンチメイドでは1人の職人が最初から最後までの全ての工程を手掛けます。

1流の職人が200を超える工程をこなして生み出された作品は、職人の魂とプライドが込められています。

このように歴史や製造におけるこだわりを知っていくことで、大切に履いていきたいと感じたり、『Tricker's』の革靴に興味を持っていただけたら幸いです。

 

さてここで、私が所有している『Tricker's』のバートンを紹介します。

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『Tricker's』BOURTON(バートン)

2019年の12月に購入しました。こちらの写真は現在の状態です。

実はこちらのバートンなんですが、通常のバートンとは異なり、MACKINTOSH LONDONとのダブルネームになっています。

サイズはUK8.5で普段 27.5cmの靴を履いている私にぴったりです。

通常のバートンはソールが二重になっていて厚みのあるダブルソールという物ですが、こちらのバートンはダブルソールではなく、シングルソールのため、ソールが薄めになっています。

シングルソールに別注したのは、のはスーツなど、フォーマルな服装にも対応できるようにしたためということでした。

製法は、グッドイヤーウェルト製法で、ソールが削れたらオールソールしつつ、一生大切にしていく事ができる代物です。

 

アウトソールはダイナイトソールになっています。

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ダイナイトソール

使用約5ヶ月で、ソールの中心が削れてきましたが、まだまだ履いていけそうです。

削れやすい踵とつま先にはシューグーで保護しているため、削れはほとんど見られませんでした。


 

 

シューグーは汚くなったり削れてきたら、剥がして新しいものをすぐにつける事ができるのでおすすめです。

しかし、アウトソールの見た目が悪くなってしまうという欠点がありますが、靴の裏を見せる機会なんてほとんどないので私は気にしていません。

 

ダイナイトソールのオールソール交換するタイミングは、ソールの凹凸が無くなり、グリップ力がなくなってきたときがベストです。

オールソールする際、ダイナイトソールが気に入らない場合は、レザーソールやその他のソールに変更する事ができるため、自分がお気に入りのソールにする事ができます。

 

5ヶ月程度使用してきましたが、うっすらと履きジワがついてきた程度です。

トリッカーズなので厚い革を使用しているため、履きジワがつきにくいというのもあります。

ここから先はどのように経年変化していくのかがとても楽しみです。

 

今のところ、月に1回から2回、ケア(ブラッシング→水拭き→ステインリムーバー→乳化性デリケートクリーム→油性クリーム)をしているため、きれいに保つことができています。

 

クリームはニュートラのものを使用しています。

カラーの入っているものを使用すると、靴本来のエイジングを楽しむ事ができないと考えているためです。

そうは言いますが、ビジネスシューズのケアにはカラーのものを使用しています。

靴本来の特性や用途により、クリームを使い分ける事が大切だと思います。

適切なケアをしていれば、一生モノになり、自分の形に経年変化(エイジング)していく事だと確信しています。

経年変化の様子は定期的に載せていこうと思います。